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![神が渡りし海。ヤハラヅカサ](/datas/images/2023/03/20/01aac79c1af2e8fb6ccf90bb21156b5d93d4885e.jpg)
神が渡りし海。ヤハラヅカサ
南城市には琉球の創世神・アマミキヨに由来する聖地が点在します。これら聖地を神さま気分で探訪するシリーズ「カミから目線」。第2回目は「ヤハラヅカサ」です。
ヤハラヅカサはアマミキヨが海の彼方の異界・ニライカナイから渡ってきて、その第一歩を記した場所とされています。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/e627c43fea41459d540355eda245ea84c6ae995c.jpg)
新原ビーチ(みーばるビーチ)から奥へ奥へ。小さな農道を突き進むと、このように行き止まりになります。行き止まりの横にあるスペースは車の転回用のスペースのようなので、ここに止めるのはご遠慮ください。さて、行き止まりの奥はなにが・・・?
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/a2e1a14c2ae4b99dc01a0c9db77c128955d2eaa3.jpg)
少し薄暗い空間を進むと、木漏れ日と水のせせらぎが満ち溢れる空間につつまれます。そこには小さなほこらが。この空間は「浜川御嶽(はまがーうたき)」と呼ばれ、ヤハラヅカサに上陸したアマミキヨが仮住まいした場所とされています。神はここで疲れを癒したのでしょうか。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/08e2beac07a531e36c53a59ab3a9994df69ae007.jpg)
ほこらに手を合わせる人が多いようですが、その反対側にある、木々の根っこに覆われた空間の奥にも、祈りのための香炉があるようです。少し恐れ多いので、今日のところは低いところから手を合わせますね。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/89f7fa502917a5971bebf5581c7e3650faeb4de8.jpg)
浜川御嶽からは石段を使って浜に降りられます。ゴロゴロっとした大きな岩がいくつも。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/eba77ceb7364b4ff5697258cf16169975afed2b7.jpg)
薄暗い陰の世界から、海の鮮やかな陽の世界へ。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/89c0fe91e4a872473cefcb7acaa20757cc786cc8.jpg)
今や沖縄でも少なくなった自然の砂浜が続きます。人気は少なく、しかし、やはり聖地、静かに瞑想している方がちらほら。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/23a373c72c73353644cedb046ea146ea1849fc7e.jpg)
海へ目を向けると、海面から飛び出た岩が。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/3ff7d9e22896171b0920f3f9bfac657c110d8909.jpg)
「ヤハラヅカサ」と記されています。後世の人が設置した、アマミキヨが一歩を記したこと示す目印。ちなみに満潮になると、この岩は海面に水没してしまうことがあります。ご注意を。
このヤハラヅカサは国王や聞得大君(琉球の最高神女)が四月の稲穂祭に行幸した場所と言われています。この海の果てにあるニライカナイへ、願いと感謝を捧げたに違いありません。
また、日の出の刻、この海は光に満ち溢れ、神秘的な風景を見せてくれます。
![ヤハラヅカサ、浜川御嶽](/datas/images/2023/03/20/bace0a128e0a473204ec086265588f648e1ea48e.jpg)
=ヤハラヅカサの目線=
開闢の神・アマミキヨが第一歩を記したとされる場所、ヤハラヅカサ。ここに座し、しばらく目を閉じてみましょう。あなたはこれまで、どんな一歩を踏み出してきたでしょうか。その時の心境を思い出してみましょう。不安と期待が入り混じったあの気持ちを思い出すことで、初心に還れるかもしれません。そして、これから、どんな一歩を踏み出すでしょうか。ニライカナイへ宣言してみましょう。新たな一歩を決意する度に、南城市を訪れてみてはいかがでしょうか。